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堆肥化の熟成処理と意義
●熟成処理の必要性 生ごみを最後に投入直後は、分解していないのでさらに熟成が必要です。 分解が充分でない未熟堆肥は地中でガスを発生します。植物の根も呼吸しているので生育を阻害します。 また、病原菌、虫、モグラなどの発生を招きます。 |
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●堆肥化方法による分解度 処理の方法によって分解度が異なります。電気式の乾燥型はドライフラワーと同じく乾燥しただけで全然分解しておりません。 密閉バケツは嫌気性なので分解は部分的で土、コンポスター、ダンボール箱、電気式分解型は攪拌を充分にして期間を長くするとよく分解します。 未分解や半熟のものは強い熟成が必要です。 |
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●堆肥の熟成度を判断する方法 堆肥として使えるかどうかは簡単には色や、形や、臭いで大体わかります。 すなわち、色は茶褐色から黒褐色で、原料の形はほとんどありません。臭いは森林の落葉が積もった山土の臭いです。 小松菜などの発芽状態を見る方法がありますが、堆肥に対する土の比率が多いとすべて発芽してしまいます。堆肥に対し、土を3倍位だと未熟堆肥の発芽率は落ちますが、日数がたつにつれて次第に発芽してきます。 |
水につけて臭いをかぐ方法は、より確実です。 | |
簡単で解りやすい判別法 ガラス瓶の高さの4分の1位まで堆肥を入れる。水を2分の1位の高さまで加える。湿った堆肥で夏なら未熟ならば1晩でドブ臭いにおいがする。熟成していれば臭わない。乾いた堆肥は数日かかることがある。 |
●堆肥と化学肥料の違い 化学肥料は作物の生育に必要な窒素、リン酸、カリなどの化学成分のみを含みます。 堆肥は、これらの3要素は少ないのですが、生育に必要な土壌環境をつくります。すなわち土壌環境は、化学成分のみならず、物理的な環境も大事です。根は呼吸しているので空気が必要です。水分も必要です。水分が多すぎると空気が少なくなるので水はけも必要です。水はけが良すぎると。干ばつの時、すぐ枯れます。お互いに対立しあう要素を解決しているのが、堆肥による団粒構造で、土壌と空気と水を適度 にたもたせる土壌の物理環境をつくっているのです。 また、化学肥料のようにすぐ吸収される成分では、根が伸びません。有機物を少しずつ与えると根が伸び健全な作物が育ちます。この分解をするのが微生物です。この有益な微生物を増やすのが堆肥です。 |
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●堆肥と微量ミネラル 作物の必須元素は16種です。多量元素を除くと微量ミネラルは7種です。ミネラルは鉱物、塩類、金属などの意味です。微量ミネラルは、鉄、ホウ素、亜鉛、銅、モリブデン、塩素などです。 生ごみを焼却すると、これらミネラルは灰となって埋立地に捨てられ、ミネラルの墓場になります。堆肥にして畑に戻すとこれらミネラルは生かされます。 長い間、化学肥料のみ施用してきた耕地はカリ、リン酸、石灰など多量元素は過剰気味であり、微量ミネラルは不足して生育が抑制されています。 |
●堆肥の成分とミネラル |
堆肥の成分と微量ミネラル 農水省農産課1982 |
成分 | 窒素 | リン酸 | カリ | 石灰 | 苦土 | マンガン | ホウ酸 | 亜鉛 | 銅 |
全窒素 | P2O5 | K2O | CaO | MgO | MnO | B | Zn | Cu | |
単位 | % | % | % | % | % | ppm | ppm | ppm | ppm |
堆肥 | 1.6 | 0.8 | 1.8 | 2 | 0.6 | 0.2 | 11 | 82 | 18.2 |
きゅう肥(牛糞) | 2.1 | 2.1 | 2.2 | 2.3 | 0.6 | 0.2 | 11 | 82 | 18.2 |
きゅう肥(鶏糞) | 2.9 | 5.1 | 2.7 | 11.3 | 1.4 | 0.1 | 34 | 312 | 15.6 |
生ごみコンポスト | 1.7 | 1 | 0.8 | 4.4 | 0.5 | 36 | 36 | 401 | 20.9 |
堆肥の成分は窒素、リン酸、カリのほかに重要な微量ミネラルを含見ます。上表は微量ミネラルの4種をあげましたが、ほかのすべてのミネラルを含んでいます。生ごみコンポストの成分は、窒素、リン酸、カリも幾分か含みます。未熟の生ごみコンポスは窒素を多く含むので窒素過多にならないよう注意すべきです。一坪当たり5〜7s位が適当です。 |
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